COVID-19流行下の日々を集団で記録する日誌

記録をつける

2020-05-06

去年の一月頃、母が小物入れの棚からぬいぐるみを発掘した。
それは幼い頃大好きだったぬいぐるみで、どうして今まで忘れていたのかと思えるほどに愛着のあるものだった。
手の平に収まるそれを、初めはかわいいかわいいとたまに撫でたりする程度に愛でていた。
それがいつしか外出を共にし、同ブランドから新たに出たシリーズのぬいぐるみの購入に至るまでになった。
初めてカバンの隅にぬいぐるみを置いて電車に乗った時、誰に咎められる訳でもないのに無性にドキドキしたのを覚えている。
今では外食時に出された料理にこっそり添えて、写真に収めたりもしている。
最後に外出先でぬいぐるみを撮ったのは、桜が散る前にと桜と共に収めたはずだ。
元々出不精な質ではあるが、こうした中でも心に平穏をもたらしてくれるのは、ぬいぐるみの存在がないとは言いきれない。
今ではすっかり家の中でしか写真に収められていないが、後輩ぬいぐるみが家に来てそろそろ一年が経とうとしている。
せめてその時には、ささやかなお祝いがてら、どこかで写真を撮りに行きたいものだ。