COVID-19流行下の日々を集団で記録する日誌

記録をつける

2020-05-08

 家にいる以外何も出来ない。時間だけはあるが、逆に何もする気が起きず寝て起きるだけ。
 この状態は非常にまずいとはわかっているが、どうすることもできずただ存在するだけだ。何かしなければ……。
 しかし活動を抑える事が重要な今、軽率な行動は誰かを危険にさらすこととなる。何もしないほうが良いのだ。
 ただただ、じりじりと進む時間の中、得体のしれない焦燥が積もっていくのを成す術もなく耐えるのみ。

 その時ひらめいた「せっかくだから、髭を伸ばしてみよう」。
 社会に参加するうえで毎日剃っていたが、今は自粛で仕事もできない状態だ。であれば、何ら支障は出ないだろう。
 自分にとてっては新しい試みだ。今まで見たことがない私が、そこに在るかも知れない。
 こう思ったのが、数日前のことだった。
 そして――

 今、鏡に映る野人がそこに居る。
 え? 髭に白髪混ざってない? もうそんな歳なの?