COVID-19流行下の日々を集団で記録する日誌

記録をつける

2020-05-08

今猛威を振るっている新型コロナウイルスが中国を中心に流行し始めた頃、「どうせ海外の出来事だ」と余り関心を持っていなかった。
1ヶ月、2ヶ月と過ぎ、それでもニュースが続いていて、「毎日毎日同じニュースが続くと何だか物語の世界みたいだ」と呑気に考えていた。
甘い見通しを信じて、持病が無く若いなら大丈夫、マスクは症状が無ければ付けなくても良い、そんな都合の良い情報ばかりを得ていた。

しかしそんな事も言っていられなくなってきた昨今。
治療薬が無い以上、一度発症すれば本人の抵抗力だけしか頼みは無い。
それ故に発症から治療までの時間も長引き、或いは死ぬ事も十分有り得る。
医療崩壊も深刻化している。

自分の中でもやっと、少しずつだが現実味を帯びてきた。
殺人ウイルスの恐怖。

でもそれもまた対岸の火事の様に、遠い何処かで起こっているかの様に捉えている自分が居る。
世界が崩壊に向かう物語の様な。
人々が外出するには防毒マスクが必要になるディストピアの世界を描く物語の様な。
物語に良く有る様な荒廃した世界が描かれる前にはこういった出来事が存在し、人々が怯えながら過ごしていたのだろうか、と。

そんな事を考えてしまう程に、私にとってはまだ他人事なのだ。
そして、それを自覚しているのが怖い。
しかしまだ本当の恐怖を感じてはいないのだろう。

いっその事、そんな事に気付かず、自分は大丈夫と信じて疑わず、他人事のまま呑気に過ごせたらどれだけ良いものか。